ワカメ三昧 (センス・オブ・ワンダー 27)
日曜日、葉山の一色海岸へ行ってきました。
第一目的は神奈川県立近代美術館の葉山館で開催されていた展覧会訪問でしたが、美術館裏のあずまやの休憩所でお弁当を食べた後は子供たちと一色海岸を散策しました。
一色海岸は、美術館、葉山しおさい公園、そして葉山御用邸の裏手にかけて広がる海岸です。
昨日は人出も少なく落ち着いていて、ゆったりとした時間を過ごせました。
午前中は雲に覆われていた空も午後になると陽光がさす青空となり、砂浜の散策は心地よく、子供たちも貝殻を拾ったり、久しぶりの砂遊びに時を忘れて熱中していました。
少し先の方を眺めると、砂浜に木製のボートが引き上げられていて、漁師さんがボートからワカメを降ろしています。
岸から少し離れたところにある干場に持っていき、ワカメを洗濯バサミで留めて天日干しにしていました。
通りがかりの散策客がボートの傍にいた漁師さんにワカメを見せてもらっていたので子供たちを連れて見に行くと、漁師さんが子供たちに「これ知ってるか?メカブだよ」と、厚い葉が丸くちぢこまり襞のように折れ重なったこぶし大の塊を見せてくれました。
メカブはワカメの根元の上の部分で、ワカメの生殖機能部位です。
子供たちが不思議そうにメカブに触れていると「ビニール袋があるならついでにこれも持っていくか」とワカメも2本持たせてくれました。
夕方帰宅後、頂いたワカメとメカブをまず水洗い。ワカメは、娘と一緒に葉と茎の部分を切り分けました。
そしてお湯を沸かし、まずはメカブをお湯に投入。
褐色をしていたメカブはあっという間にあざやかな緑色に変色。
ワカメの茎、葉も同様に一瞬のうちに緑色に変わりました。
娘もストップウォッチで色が変わる時間を計って、一瞬にして変色する様子を見て驚き興奮していました。
ワカメなどの褐藻類は茶色と緑色の色素を併せ持っていて、茹でることで茶色の色素は分解される一方、熱に強い緑色の色素は残るのだそうです。
湯通ししたワカメは妻の調理でいずれも夕食のおかずとなり、新鮮な素材の味を堪能しました。
メカブ: メカブとかつお節の和え物に。メカブのぬめりでネバネバした食感、メカブの塩味で十分に濃い味。かつお節が味を引き締め酒の肴、ご飯のお供に最高。
茎: ごま油で炒めてあと白ごまを振りかけて茎ワカメのきんぴらに。コリコリとした食感とごまの香ばしさで味が引き立ち食べやすかった。
葉: 日曜日は半分が食卓に。ごま油で炒めて醤油をさしたシンプルなもの。残りの半分は別の時にニンニク醤油炒めでということになっています。
思いがけず、採れたてのワカメを丸ごと楽しむことができた夕食でした。