コタキナバル~ガラマ川リバーサファリ (永遠の場所 13)
コタキナバル二日目の午後、ガラマ川(Garama River)のリバーサファリ・ツアーに参加しました。
英語のツアーに申し込んだのですが、当日、人数の関係で日本語のツアーの方に参加してもらえないかとの打診がありもちろんOKしました。
13:45にホテルに迎えに来てもらい、別のホテルでもう一組の日本人家族を乗せ、運転手、日本人のガイドさん、2家族8名の計10名でガラマ川へ向けて出発。
まずはコタキナバルから幹線道路(A2)を田園風景や線路を眺めながらボーフォート(Beaufort)へ向かいます。
ボーフォートで側道に折れて、ガラマ川のボート乗り場までコタキナバルから約2時間のドライブです。
16時頃、ガラマ村のボート乗り場に到着。
揚げバナナとお茶で一服した後、16時半にボートに乗り込みリバーサファリに出発です。
ガラマ川のあるクリアス半島ではボルネオ島にしか生息しないテングザル(Nasalis larvatus)に出会うことができ、このツアーの目玉になっています。
運転手がボートを下流に向かって進め、しばらく行ったところでスピードを落として停めました。
川岸の林を見ると、背の高い木の枝が揺れています。
よく見るとテングザルが枝の上に座っていました。メスです。
見ているうちに、別の枝に跳び移り枝を登りはじめました。
ボートを更に進めると、今度はテングザルの群れに遭遇。
テングザルは、1匹のオスが複数のメスと子どもたちとともに十数匹の群れを作って暮らすのだそうです。
今回遭遇した群れもそのぐらいの数でした。
テングザルの大人オスには垂れ下がった大きく長い鼻があり、テングザルの名前もこの特徴に由来しています。
メスや子どもの鼻は前面に突き出た尖った鼻で大人オスのように大きくはありません。
大きな群れでは2~3頭の大人オスが確認されるそうですが、遭遇した群れは小さいので1頭であったと思います。
その時ははっきりとは確認できませんでしたが、下の写真の右側にいるのがオスザルだと思います。
テングザルの群れを追いかけて見ているうちに、目の前の木にカニクイザルがあらわれました。
カニクイザルはテングザルに比べるとかなり小柄でほっそりとしています。
更に進むと今度は木の頂上の枝に母子のテングザルを見つけました。
木の葉を食べています。子ザルはニコニコ笑っているようでかわいいです。
そのうち母ザルは子ザルを置いて別の枝に移り木の葉を食べていました。
テングザルは木の葉を大量に食べるため、そのために胃を特殊化させたそうです。
お腹が大きいのは胃が大きいから。
牛などが食べ物を飲み込んだり吐き戻したりする反芻に似た行動が観察されているとのことです。
ダラマ川のクルーズで川岸にたくさん見かけられたリンゴのような果実。
黄緑色のものが多いですが、中にはリンゴのような赤い実もありました。
名前を失念してしまいましたが、この果実、食べたら死んでしまうほどの毒があるそうです。
ガラマ川のマングローブ林は下流にいくにつれて背丈が低くなっていきます。
川幅も広がっていくため視界が開けてきました。
18時を過ぎて日没も近くなってきたので、ボートは引き返し始めました。
帰り道にもところどころでテングザルが観察できました。
夕暮れ時、空と川面が茜色に染まり、美しい夕焼けでした。
心地よい風に吹かれて夕焼けを眺めながら、ボート乗り場まで戻りました。18時半頃でした。
マレー料理の夕食をとった後は、今度は蛍を見にボートに乗り込みました。
少し行くと、川岸の木々がイルミネーションで飾られたクリスマスツリーのように点滅するのが目に入ってきました。
ひっそりと仄かな明かりではなく、激しく速く明滅する明かりです。
日本の蛍とは全く異なる光景で、暫く息をのんで見入っていました。
空を見上げると満天の星。
この場所は北緯5度辺りのところに位置していますが、南十字星が観察できるとのこと。
ガイドさんに「あれがそうです」と教えてもらいました。
リバーサファリは2時間ぐらいでしたが、蛍鑑賞は30分ぐらいのクルーズ。
19時半頃に車に乗り込み帰途につきました。
ホテルには21時半ころ到着。
盛りだくさんの一日でした。