熊野~速玉大社・神倉神社・那智大社 (永遠の場所 17)
二日目は、初日の熊野本宮大社に続き、熊野速玉大社と熊野那智大社を参詣する計画でした。
駅には10時頃到着。コインロッカーに荷物を入れて速玉大社へ向かいます。
速玉神社は熊野川河口に鎮座し、主祭神は第二殿・速玉殿に祀られた熊野速玉大神です。
隣の第一殿・結宮には熊野夫須美大神が祀られています。
境内には平重盛が植えたといわれる、樹齢1000年のナギの大樹があり天然記念物に指定されています。
ナギは凪に通じるので、ナギの実を束ねたものやナギの枝が護符にされるそうです。
前日の熊野本宮大社では、三本足のカラス、八咫烏のお守りを購入。
八咫烏は、神武天皇東征の際に熊野の国から大和の国への道案内をしたとされるカラスです。
そして、速玉大社では、平重盛由緒のナギの実のお守りを購入しました。
次に、速玉大社からは南、権現山(神倉山)の南端に鎮座する神倉神社に向かいます。
神倉神社には神が鎮座する磐座があり、「ゴトビキ岩」と呼ばれています。
熊野の神が最初に降臨した地とされている場所です。高倉下命と天照大神を祭神としています。
鳥居をくぐると急な石段が天を仰ぐようにのびています。538段あるそうです。
前日の大日越の上り坂ほどではありませんでしたが、息を切らせながら上りました。
山頂にも鳥居があります。
鳥居をくぐって右に傾斜を見ながら道を進むと、見上げるような形で突然大きな岩が目に入ってきます。
神倉神社の御神体ゴトビキ岩です。大きくて圧倒されます。
ゴトビキ岩にかかっている注連縄は、毎年、「御燈祭」の一週間ほど前に張り替えられるそうです。
毎年2月6日に行われる「御燈祭」では、上り子と呼ばれる白装束に身を固めた男たちが、祈りを込めた松明を手に持ち、急峻な石段を一気に駆け下りるそうです。
神倉神社からは、新宮の街並みと熊野灘の景色が見渡せて良い気持ちでした。
鉄道(JR紀勢本線)で新宮から紀伊勝浦まで。紀伊勝浦駅には12:40に到着。
13時過ぎの那智行きのバスに乗り13時半頃に那智大門坂バス停に到着。
多富気王子跡を横目に大門坂を上り始めます。樹齢八百年の楠や杉の木立が迎えてくれます。
樹齢数百年の深い杉木立の中、石畳の道を上ります。
木立の中は昼でも薄暗いですが、古の参道の雰囲気が残っているように感じられ、清々しい道です。
大門坂を上りきると土産物屋が軒を連ねる門前に出て、更に参道の石段を上りつめると熊野那智大社です。
熊野三山の一つとして熊野十二所権現を祀るのですが、那智大社では那智大滝を神格化した「飛瀧権現」を加えて、十三所権現を祀っています。
境内には、天然記念物「那智の樟」と呼ばれる楠の大樹があります。
樹齢約800年と推定され、熊野三山造営の勅使として来た平重盛の手植えと伝えられています。
この樟は根幹部が空洞化していて、「胎内くぐり」といって、その空洞に入って無病息災を祈願できるようになっています。
初穂料を納め、願い事と名前を書いた護摩木を持って胎内をくぐり、出口にある護摩舎に納めると焚き上げ祈願をしてくれます。
家族の健康と安全を祈願し胎内をくぐりました。