御射鹿池 (プチ絶景2)
長野県茅野市豊平にある御射鹿池(みしゃかいけ)は、日本画家の東山魁夷の作品「緑響く」のモチーフとなったことで有名な池です。
http://www.npsam.com/about/kaii_shinsyu/kaii_shinsyu01.php
池の水面に緑の樹々が映り込む池畔に白馬が歩いている幻想的な絵は、東山魁夷の作品の中でも気に入っているものの一つです。
画家が御射鹿池を訪れた際、目の前に一頭の白い馬の幻想が現れ、その時にモーツァルトのピアノ協奏曲23番の第二楽章の旋律が響くのを感じたとのことです。
白い馬がピアノのパート、木々の繁る森はオーケストラだそうです。
2009年の10月に蓼科へ旅行した際初めてここを訪れました。
木々の茂る森が水面に対称的に映り込む様子を見て、「緑響く」を思い浮かべました。
10月の初めで暖かい晴れた日でした。
紅葉が始まりかけた頃。
日差しは強かったように思います。
娘は池畔に座ってスケッチブックに池の風景を色鉛筆で描いていました。
是非また違う時期に来てみたいと思っていて、次に訪れたのは2012年の4月。
薄曇りの寒々とした日で、空気は澄んでいました。
水面に映る白樺の木々がとても幻想的。
思わずクローズアップで写真をとりました。
前回の時よりも、澄んでひんやりした空気の中で見た4月のこの風景の方が、「緑響く」のイメージに近いように感じました。
画家がこの場所で響いたように感じたモーツァルトのピアノ協奏曲23番第二楽章。
アダージョの静かでメランコリックな旋律が奏でられます。
御射鹿池は、訪れる時期や一日の時間帯によって異なる空気をまとい、違う姿を見せてくれる場所です。