コタキナバル~独占!スパンガール島 (永遠の場所 15)
コタキナバル四日目。
この日は丸一日、スパンガール島(Pulau Sepanggar)で過ごしました。
スパンガール島は、トゥンク・アブドゥル・ラーマン国立公園のガヤ島の北に位置し、2013年に民間の日帰り観光施設ができてツアーで上陸できるようになったばかりの島です。
滞在中一日はどこかの島で過ごそうと決めていたのですが、ステラハーバーからボートが出ているサピ島、マヌカン島などはツアー客でいっぱいとのこと。
どこか落ち着いて過ごせる島を探していたところ、入場者数が一日30名に限定されている穴場としてスパンガール島が紹介されていたので、ここに決めました。
ツアーは1社(Mari-Mari Sepanggar)のみが扱っていて、ツアーに乗らなければ島には入れません。
当日は朝9時半にコタキナバルのフェリーやボートの船着き場であるジェッセルトンポイントの12番カウンターに集合。
といっても、出発の時間になっても我々の家族以外の観光客は見当たらず。
結局この日のツアー客は我々の家族4名のみでした。
ツアー会社の女性、ボートの運転手とともにボートに乗り込み、スパンガール島へ向けて出発。
所要時間は15分程度で、10時過ぎに島に到着しました。
桟橋を建設中で、手すりはまだ出来上がっていませんでしたが、ビーチからではなく桟橋から下船することができました。
ロッジの説明を受けた後、直ぐにビーチに向かいまずシュノーケリングを始めました。
午前中の海は凪いでいました。水の透明度はいまひとつですが、魚はたくさん見られます。
島のビーチは我々家族が独占。
子供達は腕浮き輪を着け、家族4人で桟橋の端、遊泳区域のネットが張られている辺りの珊瑚礁を見て回りました。
色々な種類の熱帯魚を見ましたが、カクレクマノミにも出会うことができました。
カクレクマノミがいるのは特定のイソギンチャクがあるところだけ。我々が見たのは親魚2匹と子魚1匹の群れ(家族?)。
親魚が子魚を周りの他の魚たちから守るように威嚇している様子を見て、家族の物語の主人公にしやすいのだな、と納得しました。
泳いでいると全身にチクチク刺される痛さを感じ、又、水面にチリチリとした音も聞こえたので、周りを見回しましたが、クラゲのようなものは全く見当たらず。
へんだな、と思いつつも他の場所を泳いでいると感じなかったりもするので、そのまま泳ぎ続けました。
その後、子供達は貝殻を拾ったり、砂浜の砂で遊んだりしていましたが、カヤックをしてみたい、というので小型のカヤックを一艘借りました。
海が凪いでいたので練習するにはもってこいの状態。子供達も漕ぐうちに一人で自由に漕げるようになりました。
シュパンガール島からはキナバル山がくっきりと見えました。
標高4,095mのキナバル山を眺めつつゆっくりカヤックを漕ぎます。ゆったりとした時間です。
ロッジでマレー料理のビュッフェの昼食を採りました。
午後も海に入りましたが、少し波が出てきて、子供達がカヤックを漕ぐには力が必要になってきました。
子供達が砂浜で遊んでいると、島のスタッフが「ビーチバレーをやらない?」と声をかけてきてくれました。
子供達にとってはビーチバレーは初めての経験。島のスタッフ(男性1名、女性3名)と我々家族の混合チームで対戦します。
男性スタッフが盛り上げ上手で子供達を楽しませてくれました。
(後で息子に今回の旅行で何が一番楽しかった?と聞くと、「ビーチバレー」という返事が返ってきました。)
盛り上がって楽しんでいるうちにいつの間にか16時を過ぎ、帰り支度を始めることにしました。
(帰りの時間については、15時か17時のどちらかと言われて、17時にしていました。)
水のシャワーを浴び着替えた後くつろいでいると、先程の男性スタッフが、手品を見せてあげるからこちらにおいで、と子供達を誘いに来ました。
彼はコインを使ったマジックを見せてくれ、最後に子供達に種明かしまでしてくれました。
帰り際にツアーの女性スタッフに、「海で何かに刺された気がするのだけれど何も見えない。何だろう?」と尋ねたところ、「多分それはJelly BugかSeaweedの一種だろう」とのこと。
コタキナバルのジェッセルトンポイントへ戻るボートには島のロッジのスタッフも全員が乗船。
我々4名のツアー客に対して、10人程のスタッフが対応してくれました。
ジェッセルトンポイントでタクシーを拾い、前日訪れた、センターポイント4階のチキンライスのお店で夕食を採り、ホテルに戻りました。
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翌日、スパンガール島で刺されたところに湿疹が出てきてかゆくなり始めました。
全身に100カ所以上あり、翌日夜にはかゆくて眠れないほどに。
ネットで調べると俗称”チンクイ”と呼ばれるものの症状にピッタリ。
”チンクイ”はエビやカニ等の甲殻類の幼生で、「ゾエア」と呼ばれる段階のものです。
目に見えるか見えないか程の大きさで、トゲのある形状で尖っているため、人間の皮膚に刺さりかゆみや痛みを生じ、皮膚の表面に炎症を起こさせるそうです。
妻や子供達は数か所程度の影響であったのに対して、自分には全身の激しい症状となったのは、アレルギー体質が影響しているのかもしれません(エビやカニを食べておかしくなった経験はありませんが)。
結局、帰国してから皮膚科に行って、ステロイドの強い塗り薬とアレルギーの内服薬(アレグラ)を処方してもらいました。
一週間ほどでかゆみがほとんどおさまりました。
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帰国便は早朝のフライトであったので、機上からキナバル山を眺めることができました。